このページの要点
- 両ストアとも、プライバシーポリシーのURLの登録と、アプリが収集するデータの申告(Appleのプライバシー情報、Google Playのデータセーフティ)を求めている。PPと申告の内容をそろえる。
- アカウントを作成できるアプリは、アプリ内からアカウントの削除を開始できるようにすることが求められている。規約とPPに、削除の方法と削除後のデータの扱いを書く。
- 差戻しを受けたら、指摘の箇所だけを直さず、PP・規約・ストアの申告・画面の4つを同時に見直す。
- Android版の追加、課金の追加、SDKの追加は、取得するデータや第三者が変わる。PPの改訂と申告の更新をセットで行う。
両ストアに共通して求められること
| 事項 | App Store | Google Play |
|---|---|---|
| プライバシーポリシーのURL | App Store Connectとアプリ内の両方にリンクが必要 | Play Consoleに登録。公開され、地域の制限がなく、PDFでないURL |
| データの取扱いの申告 | プライバシー情報(いわゆるプライバシーの栄養ラベル) | データセーフティ |
| 組み込んだSDKのデータ | 開発者が申告する | 開発者が申告する |
| アカウントの削除 | アカウントを作成できるアプリは、アプリ内から削除を開始できること | アプリ内の削除の手段に加え、アプリを入れ直さなくても削除を依頼できるWebページ |
データの申告と、プライバシーポリシーの取得する情報の欄は、同じ元の資料から作ります。たとえば、写真のキャプションやメモをストアでは「その他のユーザー作成コンテンツ」として申告するなら、プライバシーポリシーでも同じまとまりで書いておくと、照合がしやすくなります。おおよその位置の権限も求めているなら、申告にも「おおよその現在地」を含めます。プライバシーポリシーの書き方はプライバシーポリシーのページで扱っています。
アカウントの削除
アカウントを作成できるアプリでは、アプリの中からアカウントの削除を開始できるようにすることが求められています。削除のために電話やメールでの連絡を求める方法は、原則として認められていません。申請を受けた後に運営者が手作業で削除する運用であっても、アプリ内で申請が完結する形にし、削除にかかる時間を知らせ、完了したら確認を出します。
Google Playでは、アプリ内の削除の手段に加えて、アプリを再インストールしなくても削除を依頼できるWebページが必要です。そのページには、アプリ名と開発者名、削除を申し出る手順、削除されるデータと残るデータ、残る期間を載せ、そのURLをPlay Consoleに登録します。アカウントを凍結するだけでは足りません。
事務所の改訂例:アカウント削除(依頼者原案からの改訂)
| 削除の方法 | |
|---|---|
| 改訂前アカウントの削除をご希望の場合は、お問い合わせ窓口までメールでご連絡ください。 | 改訂後利用者は、次のいずれかの方法により、アカウントの削除を申請できます。 一 本アプリの設定画面からの申請 二 当社のWebサイトに掲載する削除の手順のページからの申請(本アプリを削除した後に申請する場合を含みます) 三 お問い合わせ窓口への申出 |
| メールでの申請だけでは、審査の要件を満たしません。アプリ内で申請が完結するボタンの設置を開発会社に依頼していただき、規約とプライバシーポリシーには三つの方法を書きました。 | |
| 削除後のデータ | |
| 改訂前(削除の方法だけを記載) | 改訂後アカウントを削除すると、サーバー上の記録は削除されます。ただし、購入の記録は返金とお問い合わせへの対応のために一定期間保存します。端末内のデータは、削除の操作をした端末からのみ消去されます。アカウントを削除しても、ストアでの定期購入は解約されません。 |
| 削除の手順のページに載せる「削除されるデータと残るデータ」と同じ内容を、プライバシーポリシーにも書きます。定期購入の注意もあわせて載せます。 | |
差戻しを受けたときの直し方
審査で差し戻されたら、指摘された箇所だけを直すのではなく、規約、プライバシーポリシー、ストアへの申告、アプリの画面の四つを同時に見直します。一か所を直すと、他の三か所との食い違いが新たに生じることがあるからです。
ご相談でよく聞かれること:購入の仕様変更による差戻し
Q有料プランの購入に会員登録を必須にしていたところ、審査で差し戻されました。ゲストのままでも購入できるように仕様を変えます。書類はどこを直せばよいですか。
A仕様の変更は、ゲストも端末単位でプランを購入でき、後から会員登録すれば購入した資格をアカウントに引き継ぐ、というものでした。影響する箇所を洗い出し、ゲストの利用範囲の条項も加えて改訂しました。規約の購入の主体を「登録した利用者」から「利用者(登録の有無を問わない)」に改め、資格を付与する先をアカウントと購入した端末に書き分け、登録したときの引継ぎを加えました。プライバシーポリシーではゲストについても課金の状態を取得することを加え、特商法表記には登録せずに購入した場合は購入した端末でのみ使える旨を加えました。
Q改訂で条番号がずれると、参照している箇所の修正が大変です。
A条や項の番号は動かさず、項の中の文章で場合を分けて書く方法をとり、参照の連鎖を避けました。書類の改訂は、再審査の結果を待たずに進めて差し支えないとご案内しました。
App Storeで確認しておくこと
- 独自の利用規約(EULA)を使う場合:Appleは、開発者独自の利用規約に含めるべき最低限の事項を示しています。契約の当事者がAppleではないこと、アプリの保守・サポートの責任は開発者にあること、製品責任や知的財産権の侵害などの請求に対応するのは開発者であること、Appleとその子会社が第三受益者であることなどです。
- 外部のログインを使う場合:第三者のログインサービスで主たるアカウントを作成するアプリでは、一定の要件を満たす別のログインの選択肢の提供が求められることがあります。実装の方針を、申請の前に確認します。
- アプリの名称の表示:外部のログインの画面などで、アプリ名と異なる英字の名称が表示される場合、規約とプライバシーポリシーの「本アプリ」の定義に、別の名称で表示される場合を含める旨を加えた例があります。
Google Playで確認しておくこと
- バックグラウンドの位置情報:OSの許可のダイアログを表示する前に、アプリ内で目立つ形で目的を示して同意を得ることと、Play Consoleでの申告が求められます。説明画面の文言は、プライバシーポリシーの利用目的と一致させ、「記録中は、アプリを閉じているときも位置情報を取得します」のように、取得する場面を限定して示します。
- 子どもが使う可能性のあるアプリ:子ども専用のアプリでなくても、子どもと大人の両方を対象にする場合は、広告の識別子の扱いなどに制限があります。
- 保存期間の示し方:データの保持の方法を利用者に明確に知らせることが求められます。日数の記載が必須でなくても、上限を書いておくと分かりやすくなります。
- 返金の申出:返金の可否を開発者が判断し、利用者に開発者へ連絡するよう案内される場面があります。運営者に返金の申出が届く前提で、規約に受付の定めを置いておきます。
両ストアにまたがるサブスクの規約
iPhone版とAndroid版の両方で定期購入を販売するアプリでは、規約の課金の条をストアごとに書き分けます。事務所の改訂例では、次の点を整理しました。
両ストア対応の課金の条の整理
購入したストアを定義する
購入に使ったストアとその運営者を「購入ストア」と定義し、価格が両ストアで同じであることを明記しました。
資格はアカウントに付与する
同じアカウントでサインインしていれば、どちらのアプリでも使えるようにしました。ただし、解約やプランの変更は購入ストアでしかできず、両方で重複して購入した場合はそれぞれで解約が必要であることを書きました。
解約の期限をストアごとに書く
ストアごとに、自動更新を止めるための期限の案内が異なります。一律に同じ期限を書くと、片方のストアの利用者に誤った期限を示すことになります。
決済が完了しない場合
ストアの猶予期間の間の扱い、猶予期間が過ぎた後の停止、期間内に決済されれば再開すること、決済されなければ更新されずに終了することを書きました。
返金の扱い
返金はストアの払い戻しのルールによることを原則としつつ、運営者の債務不履行による解除など法律上の権利として返金が必要な場合に、ストアで返金されないときは運営者が返金し、その後ストアから返金を受けた利用者には返還を求める定めを置きました。
画面の文言
iPhone版で購入した人がAndroid版の管理画面を見たときに、解約の場所を誤って案内しないよう、購入ストアに応じて文言を切り替えるか、両方の場所を併記していただきました。
Appleが求める第三受益者などの条項は、Android版の利用者との契約に入れる必要はありません。iPhone版の利用者に限って適用される形に書き分け、保守・サポートの責任が開発者にあることなどは両ストアに共通の定めにしました。課金の規約の全体は特商法表記と課金のページで扱っています。
Android版の追加・課金の追加・SDKの追加は、書類の見直しの合図
Android版を追加する、有料プランを追加する、新しいSDKを組み込む。いずれも、取得するデータや情報を送る先が変わります。事務所がAndroid版の追加の改訂をお引き受けしたときは、ストアの課金の仕様、解約の導線、返金、課金管理のSDKを続けて使うか、外部ログインを同時に導入するか、OSの許可ダイアログの実際の文言、バックグラウンドでの位置取得の実装方式、端末から送る先の増減、プッシュ通知の有無、ストアでの表示名、データセーフティの申告内容、施行日と周知の方法を確認しました。既存の利用者がいる場合の改訂の手続は規約の変更のページで扱っています。
公開前のチェック:ストア審査の前に
- 書類の施行日を、公開日にあわせて記入した
- 登録画面の同意欄と、同意の記録の実装を確認した
- ストアへのデータの申告と、プライバシーポリシー・外部送信の一覧が一致している
- アカウント削除の手順と、削除されるデータ・残るデータのページを公開した
- 位置情報の説明画面の文言と表示の順番を確認した
- 購入の画面に、返金の条件の注記と、規約・特商法表記へのリンクを置いた
- アプリ内・公式サイト・ストアの説明欄から、最新の書類にリンクしている
よくあるご質問
アプリストアに登録するプライバシーポリシーは、どこに置けばよいですか?
公開され、誰でも閲覧でき、地域の制限がないWebページに置きます。PDFのファイルではなく、Webページとして公開するのが確実です。App Storeでは、App Store Connectへの登録に加えて、アプリ内からもリンクする必要があります。
アカウントの削除をメールで受け付ける方法ではだめですか?
アカウントを作成できるアプリでは、アプリ内から削除を開始できることが求められています。メールでの申出を受け付けること自体はかまいませんが、それだけでは足りません。申請を受けた後に手作業で削除する場合も、アプリ内で申請が完結する形にします。
ストアの「データの申告」とプライバシーポリシーが違っていると、どうなりますか?
審査で差し戻される原因になるほか、利用者に誤った説明をしていることになります。組み込んだSDKが取得するデータも含めて、同じ元の資料からプライバシーポリシーと申告の両方を作ると、食い違いが起きにくくなります。
Android版を追加するとき、iPhone版と同じ規約でよいですか?
課金・解約・返金の手続はストアごとに異なり、Appleが求める条項はAndroid版の利用者には関係がありません。課金の条をストアごとに書き分け、Apple固有の条項はiPhone版に限って適用される形にします。取得するデータや送信先が変わる場合は、プライバシーポリシーも改訂します。
審査で差し戻されたら、規約の改訂も再審査の結果を待つべきですか?
仕様の変更が決まっていれば、書類の改訂は再審査の結果を待たずに進めてかまいません。ただし、最終的な仕様と書類が一致していることを、公開の前に確認します。
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